完全予約の美術館 [美術館めぐり & おいしいもの]
海からの転校生は 黒板を全部使って名前をかけり 山下 裕美
江之浦測候所(エノウラ ソッコウジョ)
小田原の先、JRの根府川 ネブカワ いう無人駅から送迎バスで10分。
「江之浦測候所」は、写真家であり、建築家であり、舞台演出、古美術蒐集などさまざまな分野を手がける杉本博司氏のアート発信地である。
小田原の先、JRの根府川 ネブカワ いう無人駅から送迎バスで10分。
「江之浦測候所」は、写真家であり、建築家であり、舞台演出、古美術蒐集などさまざまな分野を手がける杉本博司氏のアート発信地である。
杉本氏のこだわりがすべてこめられており、「近代以前の人口密度を体感してもらう」ために午前の部、午後の部の完全予約制となっている。(入れ替え制ではないので、一日中いることも可能。でもそんなに長居する人はいない感じ...)
海を見下ろす高台に、それぞれの方角に意味持たせた施設が建っている。
「夏至光遥拝ギャラリー」
海景シリーズ
画面を二分割する水平線が印象的な作品
(撮り方が悪くて 外の風景が写り込んでるが、本当は白と黒の作品)
世界の海原や湖畔を切り取ったこのシリーズを目にした人も多いはず。
海景シリーズ
画面を二分割する水平線が印象的な作品
(撮り方が悪くて 外の風景が写り込んでるが、本当は白と黒の作品)
世界の海原や湖畔を切り取ったこのシリーズを目にした人も多いはず。
海景シリーズが並ぶ全長100mのギャラリーは、夏至の日、相模湾から昇る朝日が一筋の光となって差し込む。
そして夏至と対をなすのはこちらの「冬至光遥拝隧道」
冬至の日には、ここから朝日が差し込む。
この隧道の上は 度胸試しみたいになっている。
先端まで進むのは禁止だが、それでも充分怖い!
右側に写り込んでいるのは、ヒノキで組んだ台の上に 光学硝子をのせた舞台。海をバックに演出した舞台を楽しめる。
茶室「雨聴天」
室町時代に建てられた 鎌倉「明月院」の正門。 根津美術館の正門として使われていたのを貰い受け、再建したもの。
門構えや石積み、土塀の工法のほか、その時代の建築様式や伝統工法にこだわり、技術の継承も担っている。
門構えや石積み、土塀の工法のほか、その時代の建築様式や伝統工法にこだわり、技術の継承も担っている。
広大な敷地。 斜面にはみかん畑や竹林もあり、遊歩道が設けられ、さまざまな作品と出会える。
「天空のうちにある自身の場を確認する」という杉本アートのコンセプトに沿えば、この大自然を体中で感じることが一番なのだと思う。
止め石
画面を二分割する水平線の海景シリーズを意識して撮影されたのかな、トップのバニラさんの撮られた写真も、空と海が気持ち好く真半分ですね(^^。
僕は現代アートはよく解らない(嫌いなんじゃありませんよ~、→ 誰とはなく・・・苦笑)ですけど、バニラさんがこうしてブログで紹介して下さる”知る人ぞ知る”美術館はいつも興味深く、今回も素晴らしいロケーションで好いところだなぁ~と感心しています。こう云う素敵な場所を見つけるバニラさんのアンテナにも(^^。根府川かぁ。覚えておこうっと。
by yk2 (2019-08-01 07:18)
高台にすっくと建つ美術館、青い空と青い海がぴったりですねー
しかも夏至の日の朝日をしっかり考えた造り、ストーンヘンジもびっくり!ですね。
茶室の名前、「雨聴天」が面白い!
文字だけ拾うと、静かな感じなのに、音が「有頂天」と同じで、
茶目っ気感じますねー
by nicolas (2019-08-02 16:13)
◇yk2さま
トップは海景を意識したのですが、
やはり画面下方に景色(樹木)など写し込んでしまう私...。
何かアクセントがないと海なのか何なのかわからなくなってしまうと思ってしまうのでした。知らない間に舟なのか、鳥なのか白いものも写ってるしね。
わたしも現代アートはよくわからないですよ〜
いいなぁって思う気持ちだけです。
◆にこちゃんさま
そうなんです。わたしもニヤってしちゃいました。
命名もそうだけど、他にも細部までいろいろ
拘りどころ満載なんですよ。
夏至とか冬至の日の陽の道を観てみたいけど、
泊まり込みしないと到底間に合わないからなぁ。残念。
by バニラ (2019-08-04 18:03)
杉本博司の美術館があるんですね。しかも、この景色。杉本博司作品を初めて見たのは、ハラアークミュージアムで、でした。その後、ウフィツィ美術館の肖像画展にも出てたので、世界的に有名なアーティストとわかりました。その後、いろいろなところで作品を見ますが、発想がユニークでスケールが大きい。ここ、行ってみたいです。
by TaekoLovesParis (2019-08-07 16:34)
◇Taekoさま
なんにもない所に、いろいろなものがあるって感じ。ふしぎな世界。
杉本氏は、ユニークな発想で常に新しいものに挑戦いていますね。
ここ、一度はお薦めします。
by バニラ (2019-08-12 22:35)